優しいまなざしでみつめてほしい、優しく触れてほしい、優しい口調で話しかけてほしい…
あなたは、どうしてもらえると嬉しいですか?
人間らしさの尊重
「あなたのことを、わたしは大切に思っています」
“人間らしさを取り戻す“という意味のフランス語
フランスのイブ・ジネスト氏とロゼット・マレスコッティ氏により開発された、認知症ケアの手法です。「人間とは何か」「ケアする人とは何者か」という哲学と、それに基づいた150を超える実践技術から成り立っています。
認知症の人ではなく、人として接することで認知症の人と介護者に信頼関係が生まれます。
ケアを通じて愛情を伝える実践的な技術です。
大翔会ユマニチュードの実践
私たちがユマニチュードに取り組み始めたのはこの一冊の本からでした。
認知症の方の特徴として分からない事や出来ない事に対しての不安や恐れから、精神症状や行動衝動が現れます。ですがケアする人のかかわり方で防ぐことができます。
認知症の方の平穏な毎日のために・・・
当法人ではユマニチュードに取り組みケアに活用しています。
この本からヒントをもらってユマニチュードを実践しています。
ユマニチュードの技法を使うことで認知症の方がいつまでも平穏に暮らすことができるのです。
大翔会はこの本の内容を実践しています。
大切なこと
- 見る
- 話す
- 触れる
- 立つ
コミュニケーション技術を基本とし人間関係を築くうえで
最も大切にしたい考え方を基盤としています。
同じ高さで、視線を合わせて「見る」
見ないという事は?
「あなたは存在しない」というメッセージになってしまう…
同じ高さから視線を合わせることで相手に平等な関係性を伝え、正面から見つめることで誠実さを伝えることができます。
近くからできるだけ長く瞳と瞳を合わせることで、ポジティブさや愛情が伝わります。
ポジティブな言葉で「話す」
ゆっくりと穏やかに、優しく、歌うように、ポジティブな言葉で相手の存在を褒めます。相手に自分の手の動きを実況する「オートフィードバック」という技法を用いて、言葉を途切れないようにします。
優しく包み込むように「触れる」
広い面積でゆっくり優しく包み込むように触れる事で安心感を与えます。
急に掴んだり指先で触れたりすると強制力や攻撃性を相手に与えてしまうため、相手のプライベートゾーンを知り、最も敏感ではない所から触れます。
人間であることの尊厳を自覚「立つ」
立つことで生理学的な効果があります。立って歩くことは知性の根幹であり、人間であることの尊厳を自覚する手段でもあります。
人と人との関係性に着目したケア技法
心をつかむステップ
コミュニケーション技術や心つかむステップは、相手に対して事前の準備から再開の約束までをおこない人間らしさの尊重や「あなたのことを大切に思っています」という思いを相手に伝え続けるための技術です。
認知症の方に伝え続けることで、安心感や信頼関係が築かれ次回のケアもスムーズにすすみます。ケアがスムーズにおこなえることで、どちらもが穏やかな介護生活を過ごせるようになり、ストレスも大幅に減らすことになっています。
当法人では、年間を通して認知症の研修会や勉強会を実施しています。
自己点検シートを活用し自己評価を行い出来ていない所や苦手な個所を把握します。
毎月テーマを決めて実践練習を実施、動画撮影による振り返りを行いお互いの取り組みについて考える機会を持っています。
より一層認知症の方へのケア技術の習得と実践できる人材育成を目指しています。
日々の関わりが、「あなたに出会えてよかった」という法人理念に繋がっていくのです。